政策金融公庫の創業融資
今日は、皆様に政策金融公庫の創業融資について紹介をいたします。
今年の4月1日から枠組みが一新され、起業を検討されている方にはいっそう追い風となるような内容であるとお見受けしました。
政策金融公庫は、以前から創業融資に対して非常に前向きな姿勢を示していましたが、今回の改正でさらに一段と加速した印象があります。
場合によっては、起業して即法人化した方が良いかもしれないので、その点の判断材料にして頂ければ幸いです。
個人事業主?法人?の3つの論点
責任の違い
個人事業主の場合、借り入れに対する責任は個人にあります。
しかし、法人の場合は、法律上別物として見なされるため、法人が倒産しても個人には責任が及びません。
制度上は合法的に踏み倒し出来るわけです。
家を没収されたり、家族に借金を肩代わりしてもらう必要がないわけです。
この点を考えると、人生のリスクヘッジという面から見れば法人での借り入れに圧倒的に分があるといえます。
イニシャルコスト・ランニングコスト
初期のスモールスタートという面で見れば、個人事業主に軍配が上がります。
法人設立に必要な初期コストの15~30万円がかかり、利益が上がらなくともかかる法人住民税の均等割は毎年出ていきます。
逆に言えば、借り入れを先々にも検討しなくてもよいほど自己資金を持っている方こそ、個人事業主が最適な選択になるともいえるのかもしれません。
そもそも借り入れできるのか・借り入れすべきか
法人であれ個人であれ、創業時の借り入れは事業計画書だけではなく、むしろこれまで代表の方がどんな金管理をしてきたかを詳らかに見られます。
サラリーマンや公務員なのに放埓な残高の乱高下がある過去は、残高の推移をみれば中々ごまかしがきかないわけです。
この点は住宅ローンの審査と共通していて、公共料金の支払い滞納が過去にあったか、などの調査が入ります。
そして、もう一つの論点として「そもそも借り入れすべきなのか」という点があります。
融資計画には「設備投資」と「運転資金」が棲み分けされていることが大半ですが、起業時にはどうしても「運転資金」を過小評価しがちである傾向があります。僕自身もそうでした。
計画を立てるときは往々にして意志力の高いコンディションである気がするので、実際のところはそれほどまで緊縮の日々を暮らせないわけです。
かかるものはかかると割り切ったうえで、運転資金の数か月分がすぐ底を尽きてしまう可能性があるのであれば、潔く借り入れして精神衛生を保った方がよさそうです。
まとめ
無担保無保証の融資は間違いなく素晴らしい制度です。起業を後押ししているのがよーく伝わります。
もちろん、政策金融公庫に限らず融資期間は数多く存在するので、必要とされる方は選択肢を広げて吟味してみてください。
以上です。