news [コラム] 事業計画書ってどう書けばいいの? 2024 01.28 補助金はその種類やボリュームを問わず、事業計画書が必ず求められます。 もっと言えば、補助金の採択には事業計画書の書きぶりが結果を大きく左右すると言われておりますが、どんな計画書を書けばいいのか分からない、という方も少なくないのではないでしょうか。 私もかつて、自分が在籍した中小企業で補助金を受けるべく、事業計画書を初めて書いたときのことを思い返すと、度々筆が止まっていたことを記憶しています。 じっさい、事業計画書とひと口に言っても「誰に向けるのか」によって、筋書きの展開やアピールする内容の比率は変わってくることと思います。 銀行融資のためとなれば、華々しい革新性よりも着実な足元のキャッシュを生み出すのかという堅実性を中心に書くことがよく、投資家向けであればその逆となるかもしれません。 なぜかと言えば、両者が自社に求めるものが異なることで、それぞれ重視したい着眼点が違っていることに起因しているから、といえるでしょう。 では、補助金の場合はどうでしょうか。 これは、「補助金ごとにカラーが大きく異なる」というのがひとつの答えとなります。 例えば、小規模事業者持続化補助金であれば「販路開拓」がお題であるのに対し、ものづくり補助金は「革新性」「省力化」がそれに当たります。 つまり、前者で言えば「どうやって集客するの?」や「その広告に何を求めるの?」ということを中心に記載するのに対し、後者は「その投資が旧来の業務をどう変えるの?」「どれくらい人手不足を解消できるの?」という問いを、自ら立てなくてはなりません。 もちろん、事業の安定着実な経営が求められることは共通項としてあるのですが、その上で補助金ごとの文脈へ寄せていくことが重要となります。 よくお見かけするのは、つい事業計画書となると想いや惚れ込んでいる設備投資のモノのスペックにボリュームを割いているケースです。 事業への熱意は大切であることに違いないのですが、熱量そのままに計画書を書くとややもすれば自己満足に過ぎない問わず語りとなってしまい、読み手にとっては「いや、そういうことが聞きたいわけちゃうのになぁ」と取られてしまいがちです。 私は、事業者さまの熱意を翻訳する立場にありますから、「誰が読んでも納得できる」計画書に仕上げることを生業としておりますが、自身で計画書に挑む場合はこの点を気を付けてみてください。