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[コラム]部分最適から始めるDX

中小企業にとって、全社的なデジタルトランスフォーメーション(DX)は、単に「取り組みなさい」という外圧からの啓蒙だけでは実現が難しいのが実情です。

 

内発的な動機づけにより全体像を描き、計画から実行に至るまでを自社主導で進めることは、多くの企業にとって現実的ではない場合が多いように感じています。会社は存続が長いほど、自社に最適化した形で業務オペレーションが組まれており、その全体を白紙に戻して再構築するなど、考えたくもないのが自然です。

私たちがDX推進の必要性を説く際も、現場の実態や事業者ごとの事情を理解せずに理想を語るだけでは、受け入れられるはずはないのです。

 

特に、日本国内においてDXは多額の予算が投じられた国策の一環であり、政府が相当の危機感を持っていることは明らかです。

 

しかし、その政策意図が企業活動へと直接反映され、行動を促進するにはまだ十分とは言えません。

一方で、私たちの目的は企業のDX推進を支援し、そのプロセスを通じてビジネスとしての収益も確保することです。

そのため、企業の状況に応じた柔軟なアプローチが求められます。例えば、DXの大きな構想からではなく、まずは特定の業務領域における小規模なシステム構築から始め、そこから得られる成功体験を足掛かりにして徐々に他の業務に広げていく方法です。

 

このような段階的な取り組みは、全体のDX完遂へとつながりやすく、企業にも受け入れやすい手法といえます。

こうした手法は、DXの本質論を語る一部の評論家からは「本質を見誤っている」と揶揄されるかもしれません。

しかし、私たちが重視するのは「べき論」ではなく「結果論」であり、成果を挙げるための実践的なアプローチです。

 

実際、こうした支援の過程では、システム構築や運用マニュアルの作成、指導といった各段階で収益機会が生まれるため、弊社としてのビジネスとしての持続可能性も高く、より高度なDXソリューションの提供へとつなげることが可能です。

 

このように、企業の生産性向上に向けた段階的なDX支援を通じ、企業の成長と社会全体のデジタル化を共に推進していきたいと考えています。

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